【SDGs活動】環境や社会問題を考える「自由が丘和綿プロジェクト」とは?

東京・自由が丘の街では、2022年からSDGs活動の一環として「自由が丘和綿プロジェクト」を行っています。「和綿の栽培を通して地球環境を考える」という取組みで、自由が丘にゆかりのあるGoodsHubメンバーも立ち上げから参加しています。この記事では、自由が丘和綿プロジェクトの概要や目的、具体的な取り組みについてご紹介します。
私たちが暮らす地球環境を考えるきっかけとなる一歩を
2022年、自由が丘商店街振興組合が「自由が丘SDGs宣言」を掲げました。自由が丘和綿プロジェクトは、SDGs宣言の具体的な取組みのひとつとして、自由が丘のオーガニックコットン専門店「メイド・イン・アース」代表・前田剛さん協力のもとスタートしたプロジェクトです。
コンセプトは、「和綿を育てる経験を通して、気候や生態系など地球環境を考える一歩を、自由が丘の街から広げる」。地球にやさしい無農薬・無化学肥料の和綿を自らの手で育てることで、当たり前に使っているモノや、暮らしの原点に触れていきます。
和綿栽培から見える、世界が抱える環境・社会問題
もちろん和綿を栽培することが直接、世界中で騒がれている環境問題や社会課題の解決につながるわけではありません。
ですが、和綿栽培を広い視点で見ると、地球環境を取り巻く問題、フェアトレードなど経済の問題、農薬や土地利用など農業問題、そして女性・児童労働などの人権問題など、多くの問題の原因と、それを解決するためのヒントが詰まっていると知ることができます。
そのことに気づき、考え、一歩を踏み出してみる。それこそが、このプロジェクトの最大の目的です。そうした思いに賛同し、自由が丘の街にゆかりのある50以上の企業や店舗、団体がプロジェクトに参加しています。
11月のコットンボールを目指して
世界が抱える問題を考えるきっかけにする、という大きなテーマはありますが、活動のメインは和綿を栽培すること。日本在来の貴重なオーガニックコットン―和綿―を自分たちの手で、無農薬・無化学肥料で育てるなかで、栽培そのものを楽しみ、地産地消を学び、収穫した和綿を使ったモノづくりを体感していきます。
種まきは4月下旬から5月上旬頃までがベスト。5月10日(コットンの日)を目安として考えるとよいと言われています。種まき後、1週間~10日ほどで発芽し、7月下旬~8月にはかれんな花が咲きます。
花が咲き終わると果実部分が膨らみ、9月~11月には果実が割れ、中からコットンボール(和綿)が姿を見せます。コットンボールの中には種が入っており、収穫した後、綿と種を分離する作業を行います。
自由が丘の街を歩くと、和綿プロジェクトに参加する会社の建物やお店の前に和綿を植えた鉢やプランターが見られます。下の写真は駅ロータリー口の三井住友銀行前で栽培されている和綿たちです。自由が丘へお越しの際はぜひ見てみてください。
収穫した和綿でオリジナルTシャツを製作
2025年に活動4年目を迎えた自由が丘和綿プロジェクト。2年目以降は、前年に収穫した和綿の種を植えて和綿栽培を行うサイクルへと変わり、収穫量も年々増えてきました。
3年目には、プロジェクト立ち上げ当初からの目標のひとつであったオリジナルグッズを作成。収穫した和綿とオーガニックコットンを合わせて、オリジナルTシャツを作りました。裾にさり気なく入ったワンポイントのロゴは自由が丘SDGs宣言の取り組みを表現したもの。位置は、参加メンバーの投票で決定しました。柔らかくて着心地がよいのが特長です。ちなみに4年目はロングTシャツを作ることが決定しています。
ユニークなワークショップも積極的に開催
和綿プロジェクトは少しずつ広がりを見せ、2025年1月には、初のワークショップが開催されました。2時間のワークショップでは、和綿のコースターづくりに挑戦。メード・イン・アースの前田さんが考案したミニ織り機を使って、オーガニックコットンから紡いだ糸を縦と横に通す作業を繰り返し、コースターを作っていきます。
GoodsHubメンバーも参加しましたが、糸が少しずつ布になっていく様子は、かなり貴重な体験でした。下の写真はそのときに作った世界に一つだけのコースターです。
取組みの輪をどんどん広げていくために
ワークショップや会合などイベントを少しずつ増やしながら、取組みの輪を広げていくことが、自由が丘和綿プロジェクトの当面の目標となっています。GoodsHubメンバーも微力ながら、このプロジェクトの活動に協力していければと考えています。活動の最新情報はInstagramや公式サイトで確認できます。ぜひチェックしてみてください。
◆Instagram
@jiyugaokawamen
◆自由が丘和綿プロジェクトサイト
https://www.jiyugaoka-abc.com/wamen/